爪には内側に巻いて伸びよううとする性質がある。
爪を短く切り過ぎると、外向きに広げる力が足りず、皮膚に食い込む「巻き爪」。
痛みや腫れを引き起こし、傷口に細菌が感染!!
巻き爪とは、足の指にある爪の両端の先端部が、強く内側に湾曲した状態を言います。
巻き爪が進行していくと、肉の部分に曲がった爪がどんどん食い込んで、
次第に激しい痛みを引き起こすようになります。
痛みから足をかばおうと、いつもとは違った歩き方をしてしまうために、
足首や膝、腰にも負担がかかり、捻挫やひざ痛、腰痛の原因になることも。
爪を深く切り込むことによっって、一時的に痛みから解放されますが、
爪が伸びるにしたがって、爪の巻き込みはさらに強くなり、痛みも増し、
悪循環を繰り返してしまいます。
「巻き爪には必ず原因がある。それを突き止めて治療しない限り、再発は起こり得る」と菊池先生は話す。
予防し、再発を防ぐには、正しい爪切りが欠かせない。
足の指の先と平行になるよう真っすぐ切り、角は爪切りでなく、やすりで丸く整える。
靴は靴ひもで足の甲を固定でき、幅がきつくなく、爪先に1㎝程度のゆとりがあり、
かかとがぴったり合うものを選ぶ。
立った時や歩くときに足の指が地面に着かない「浮き指」の人や、外反母趾、
偏平足の人も巻き爪になりやすい。
そうした人に対し同病院では靴の中敷き(インソール)の使用や歩き方の指導にも取り組んでいる。
高齢者では、筋力はあるのに巻き爪の痛みのため、歩くのがおっくうになる人がいる。
運動機能の低下を防ぐためにも足のケアは重要です」と菊池院長は語る。